マルチデバイス時代において、消費者の情報接触点が分散する中、マスとデジタルをどのように連携させ、ブランドの認知から購入までを垂直で立ち上げるかが課題となっている。ミツカンが新ジャンルに挑戦し、2025年8月7日に発売を開始した鍋つゆシリーズ「鍋THE WORLD」は、テレビCMを核としつつ、ターゲットのライフスタイルに合わせた複合的なメディア戦略と、UGCを創出する仕掛けを融合させ、短期間で高い詳細理解度と購買意向を獲得した。
短期化する鍋シーズンに新商品で「ワクワク」を届ける
年間1000種類を超える商品が流通する「鍋つゆ市場」。一方でミツカンの調査によると、鍋料理に対して「飽き」や「マンネリ」を感じているユーザーが多いことが分かってきた。加えて、近年の秋冬シーズンの高温傾向により、“鍋シーズン”の短期化が進んでいる。そこでミツカンは「食の簡便性」や「ワクワク感」といった新たな価値軸を提案するため、新ブランド「鍋THE WORLD」を立ち上げた。これは、従来の「和風・だし」といった鍋のイメージを刷新し、「いつもの鍋具材でも世界の味が楽しめる」という新ジャンルへの挑戦だ。
ブランドの開発にあたり、同社はまずターゲットを明確に設定した。ひとつは、食や海外への関心が高く、新しい体験に積極的な若年女性層(20~30代)。もうひとつは、冬場の食卓で「同じ鍋ばかりで飽きた」という課題を抱える鍋マンネリファミリー層である。
同商品は、「鍋つゆ」としては早いタイミングである8月上旬の発売。よって量販店の店頭で鍋コーナーがつくられるまでにもタイムラグがあった。マンネリ層へのアプローチはシーズンに入ってしばらく経過して...


