方言を使った店名とアコモデーション理論

公開日:2025年8月19日

  • 井上史雄氏(東京外国語大学)

親しみやすさか郷愁か 方言店名が客に与える効果

店舗や施設の名前をどう付けるかは、重要である。飲食店などでフリーの客を誘い入れるきっかけになるからだ。名前を選ぶには2方向の動機がある。

ひとつは外向き、上向きの方向で、異国感や高級感を演出する。1969年に誕生した「池袋PARCO」は、わざわざイタリア語の公園の意味だと解説が付いた。そのころ流行っていた英語名からの離脱を象徴する事例だ。その後英語だけでなく、英語以外の外国語表記の店名の類例も増えていった。これと逆に、内向き、下向きのイメージで親しみを抱かせる方向もある。日本国内の地名や風土を連想する単語を使って、愛郷心をくすぐろう...

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