約2カ月間にわたる「宣伝会議賞」の応募期間も半分が過ぎ、ふと手が止まる瞬間が増えていませんか。そんなときこそ、新たなひらめきへとつながる視点が必要です。「宣伝会議賞」の審査員7人に、アイデアを前に進めるための方法を聞きました。
Member Profile
電通
伊藤みゆき 氏
I&S BBDO
押部由紀奈 氏
博報堂
山﨑博司 氏
読売広告社
高橋尚睦 氏
電通
小堀友樹 氏
ADKマーケティング・ソリューションズ
細川万理 氏
ビーコンコミュニケーションズ
齋藤大樹 氏
Q.1 アイデアが出ないとき、最初にどんなことをしますか?
A 齋藤 氏
アイデアに行き詰まったときは、仮眠を挟むようにしています。私は30代に入って約6年間、「1日2眠制(分割睡眠)」を導入していました。夜まで仕事をしたらお酒を飲んで2 ~ 3時間仮眠をし、深夜に起きて朝方までアイデアを考え、再び眠るというハードコアな習慣です。アイデアを考えて脳が疲弊した後に仮眠を挟むと短スパンで脳をリセットできるため、この荒技で短いスケジュールでの企画出しを何度も乗り越えることができました。しかしこれは命を削る行為でもあるため、継続的な実践はお勧めしません。(代償としてしばらく不眠症に……)今は30代後半ということもあり、十分な睡眠を心がけています。
A 小堀 氏
アイデアが出ないときの画期的な解決策があります。「高速後まわし」です。人間の集中力には限界がありますよね。私の集中力は金魚くらいですので、アイデアが出ないと感じた瞬間に後まわしにしています。そして別の案件のアイデアを考えはじめます。もちろんそちらのアイデアも出ませんので、すかさず後まわしにします。これらを高速で繰り返しましょう。すると、すべて後回しとも言えるし、進行中でもある、という不思議な状態に突入します。宣伝会議賞は課題が本当にたくさんですので、後まわししまくるのをおすすめします。
Q.2 視点を変えたいときに使う“発想フレーム”や“型”があれば教えてください。
A 細川 氏
それまで感覚的に考えていたのであれば、一度左脳的に課題や狙いを頭で整理してみる。逆に理屈っぽく考えていたなと感じたら、ロジックを外して支離滅裂なことを考えてみる。といったことを繰り返し...
