発売から数十年を経てもなお、生活者の身近な存在であり続ける「ガリガリ君」と「ポテトチップス」。社会環境や価値観の変化を捉え、商品・コミュニケーションの両面から進化を重ねてきた背景には、顧客との向き合い方に一貫した哲学がありました。2社のブランド担当者に、ロングセラーを次の世代へとつなげるための戦略と実践を語ってもらいます。
赤城乳業
開発マーケティング本部
マーケティング部
マーケティングチーム
課長
岡本秀幸 氏
2009年、赤城乳業に入社。商品開発に配属、代表的な開発商品は「ガリガリ君リッチコーンポタージュ」。2015年にマーケティング部に異動し現職。ガリガリ君ブランド担当として商品企画やマーケティング全般に従事。
カルビー
マーケティング本部ポテトチップス部
ベーシックポテトチップスチーム
ブランドマネジャー
井上真里 氏
カルビーポテトチップス全体のレギュレーション決定やプロ野球チップスなどのカードが貼りついたポテトチップス、夏ポテト、ア・ラ・ポテトなどのブランド管理を行う。
中長期的な視点で信念を持って取り組む
―カルビー「ポテトチップス」は、2025年に50周年を迎えて、今まさにさまざまな施策を展開されています。そして赤城乳業の「ガリガリ君」は2026年に45周年。社会環境や気候の変化など大きな転換点もあったかと思いますが、両ブランドのこれまでの変遷をお聞かせください。
岡本:「ガリガリ君」は2016年、25年ぶりとなる値上げをした際に「値上げ広告」を展開したところ、大きなニュースになりました。値下げのプロモーションはあれど、値上げを告知するCMをやる企業は...
