「宣伝会議賞」中高生部門の入賞者3名による座談会では、受賞作が生まれた背景や、言葉選びのこだわり、推敲のプロセスを取材。さらに「私と広告」をテーマに、企業の広告・発信をどのように捉えているかなど、現役中高生のリアルな視点を聞いた。
溝部雄己さん グランプリ
プロポーズに使いたいお店じゃなくて、
プロポーズしたあとに通いたいお店。
コロワイド
キャッチ
フレーズ
「コロワイド」の魅力を知る、きっかけになるようなキャッチフレーズ
中山野々花さん 準グランプリ
諦めるな、諦めないから。
日本製薬工業協会
キャッチ
フレーズ
製薬業界がイノベーティブな業界であることを表現するキャッチフレーズ
吉川理緒那さん ブロンズ
落書きされる人になる。
東邦大学理学部
キャッチ
フレーズ
科学が好きな友だちに「東邦大学理学部」をおすすめするキャッチフレーズ
ひとつのコピーのなかに「時間」の動きがある描写に憧れ
―自己紹介と、「宣伝会議賞」に応募したきっかけを教えてください。
溝部:高校3年の溝部雄己です。応募のきっかけは、Xでこの賞の存在を知ったことでした。
中山:4月から大学1年生になった中山野々花です。私は、マーケティングの選択授業で取り組みました。
吉川:高校3年の吉川理緒那です。学校で、「宣伝会議賞」の出張授業の形で阿部広太郎さんの講演を聞き、そこで考えたコピーが受賞しました。
―受賞したコピーは、どのように思いつきましたか。
溝部:外食に行くタイミングを考えたとき、カップルと家族は時間の流れの延長線上にあるなと思って。最初は「プロポーズとかはできないけど、りっぱなレストランです」という書き方でしたが、否定が強すぎてマイナスな印象に思えたので、「プロポーズに使いたいお店じゃなくて」と書くことで、少し柔らかい印象になるようにしました。イメージしたのは、東京スカイツリーのキャッチコピー「友達と登って、恋人と下りてきた。」みたいな、ひと言のなかに時間の動きがあるコピーです。
中山:私は授業のなかで取り組んで各企業の解説を読んだのですが、日本製薬工業協会さんの説明文にあった「新しい薬の開発は、何十年も時間をかけても成功確率が約3万分の1」という言葉に衝撃を受けて。その時の感覚をそのまま言葉にした感じです。じっくり考えたというより、思いついたものを書きました。
吉川:出張授業の時は、東邦大学の先生方からのオリエンテーションがあったんです。「理学部とは何か」という説明の中で、アインシュタインなどの具体的な人名を聞いたときに、教科書のあの顔が思い浮かんで。そこから、「教科書って落書きするよな」という発想に至り、自然に生まれた言葉でした。
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