2025年に発売30周年を迎える「板チョコアイス」。その誕生は、「菓子メーカーならではのアイスをつくろう」という挑戦から始まった。発売当時の1995年に冷凍菓子市場を主導していたのは主に乳業メーカー。そこで森永製菓は、菓子メーカーの強みを活かした商品をつくろうと考えたのだ。

(左)1995(右)2025
攻めの姿勢で挑む森永製菓は「ジャンジャン、新ジャンル」をマーケティング戦略のスローガンに掲げ、新商品開発に挑戦。そのなかで開発された商品のひとつが「板チョコアイス」だった。
当時は冷房環境が現在ほど整っておらず、チョコレートの販売は夏場は敬遠されがちだった。そこで、「夏でも食べられるチョコレート」をコンセプトに、1995年夏、まずは東日本エリアで販売を開始。これが大ヒットし、好評を受けて秋には全国展開を果たした。
しかし、1997年頃から売上が伸び悩み、2002年~2003年には休売に。
この間に、商品戦略を転換し、「夏に食べられるチョコレート」から「秋冬限定のアイス」へとシフト。2003年秋の再発売後は堅調に売上を伸ばしていった。
売上拡大を受け、2020年には再び通年販売を...