資生堂とアクセンチュアの合弁会社として2021年7月に設立された資生堂インタラクティブビューティー。同社ではDXの一環として、美容部員によるSNS発信やライブ配信を通じて顧客接点を広げる「オムニPBP」施策を推進している。成果を生み出す鍵はどこにあるのか。資生堂インタラクティブビューティーの河原由香理氏が解説する。
美容部員の役割を拡張する「オムニPBP」施策
資生堂インタラクティブビューティーでは、SNSやWebカウンセリングなどのデジタルチャネルで活躍する美容部員(PBP:パーソナルビューティーパートナー)を「オムニPBP」と呼び、その活動領域を広げています。オムニPBPは、自身のSNSやライブコマースを通じて美容情報や商品紹介を発信し、顧客一人ひとりに寄り添ったアドバイスや体験を提供。これは資生堂のDXを推進するプロジェクトの一環であり、リアルとデジタルを融合して、より多くの人に「美の価値」を届けることを目的としています。今回は、そのオムニPBPの取り組みについてご紹介します。

ライブコマースの様子。
人の力を最大化する!成果の鍵は徹底的な自己分析
KPIには、インフルエンス力を測る観点からエンゲージメントを重視しています。約5年にわたる取り組みの中で実感しているのは、「当たり前のことを当たり前にやること」の大切さです。例えば投稿数を増やすこと、誰にどんな情報を届けたいのかを意識すること。これらの基本を着実に実践することが、フォロワー数の増加につながっています。
そのためにチームとして重視しているのが自己分析の徹底です。成功しているメンバーは「自分が伝えたいこと」よりも「自分が提供できる価値」に...