SNSやインフルエンサー施策は、単なる「バズ狙い」では終わらない。認知獲得から商品理解、購買促進までを一気通貫で設計することが求められている。本稿では、マンダムでギャツビーを始めとしたメンズコスメブランドのコミュニケーション戦略を担当する後藤千裕氏が、プラットフォーム別の設計やKPIの設定について解説する。
商品をどう育成するかゴールを明確にする
SNSやインフルエンサー施策の特徴は、認知から購買促進、そして購入に至るまでの全体をカバーできることにあります。ただ、ファネルに組み込むのであれば、「認知獲得」と「商品理解」のちょうど間くらいに位置する施策として捉えています。
戦略立案のプロセスでは、まず、担当ブランドや新商品が何をゴールとして市場に出るのか、どう育成するかを明確にします。そのゴールを達成するための大きな方向性を定め、そこからブレイクダウンしていく形で、流通戦略やコミュニケーション戦略を組んでいくことが多いです。
例えば、認知拡大が目的なら「何が記憶に残るのか」「何を手段として出すのか」「そのためにどういうクリエイティブが必要なのか」を考...