世界的にコンサルティングファームと広告会社の境界がなくなりつつある昨今、コンサルティング会社が広告ビジネス領域にも参入し、広告会社と競合・協業することも増えてきた。プロモーション(広告・宣伝・PR)をマーケティングサービス領域のひとつとして展開している、デロイトトーマツコンサルティング執行役員/Deloitte Digital Japan Leaderの熊見成浩氏に話を聞いた。
AIエージェントの拡大で増加するマシンカスタマー消費
―AIの活用が進むなかで、マーケティングおよび広告はどのように変化していくと思われますか。
デロイトデジタルでは、マーケティング、セールス、サービスの3つの顧客接点領域でコンサルティングサービスを提供しています。デロイトデジタルにおける「マーケティング」の範囲は“STP×MM”(※)が主なスコープとなりますが、AIによって大きな変化が予想されます。
※STP(Segmentation, Targeting, Positioning)、MM(Marketing Mix)。
まず、AIの進化によりさまざまな経済活動のプロトタイピングができる「ミラーワールド」が実現すると考えています。大量の...