メディアが映し出す社会が生む私たちの頭の中の「分断」
読者の皆さまがお手に取るのは5月中かもしれないが、本稿は6月号の掲載である。6月が終われば1年の半分が過ぎることになる。これを「もう半分が終わってしまった」と考えるか「まだ半分も残っている」と考えるかによって、随分印象が変わる。
2025年6月という客観的事実とは別に、物事を認識するフレーム(枠組み)が、人間に大きな影響を与えるのである。このように人々が物事を認識するフレーム、あるいは異なるフレームとともに情報が提示されることの影響を扱うフレーミング効果は、さまざまな学問分野で扱われてきた...