
(左)1975 (右)2025
日立ジョンソンコントロールズ空調が開発·製造する日立ルームエアコン「白くまくん」は2025年に誕生から半世紀を迎えた。同ブランドは、北欧や北極圏に生きる涼しさや清涼感を感じられる白くまをイメージキャラクターとした、日本を代表するエアコンブランドだ。
同社のエアコン開発の歴史が始まったのは、「白くまくん」の誕生より20年以上遡る1952年。この年、日本初のウインドウ型ルームエアコン「EW-50」が発売された。後継機種も発売され複数の宿泊施設で採用されるなど好評を博したが、当時のエアコンはまだまだ高級品。一般家庭での購入は現実的ではなく、一度は生産が中止になった。
しかし、その後も研究開発は続け、1958年に家庭向けに価格帯を下げた「ウインドウ型エアーコンディショナー」の生産を再開することになる。
「白くまくん」の広報を担当するグローバルマーケティング本部の松尾昭子氏は「『白くまくん』ブランドの始まりは、エアコンのパネルに白くまのマークをつけるようになった時まで遡ります」と話す。それが生産再開の翌年、1959年のことだった。
それから15年あまり経った1975年、製品名称として「白くまくん」が採用される...