博報堂は2023年、MMMの基本から応用までを体系的に整理した「マーケティングミックスモデリングガイドブック」を公開。MMMはマーケティング活動の「診断」と「予測」にどう役立つのか、また組織全体での活用によってどのような効果が期待できるのかについて、博報堂DYホールディングスマーケティングテクノロジーセンター主席研究員の宮腰卓志氏が解説する。
「診断」と「予測」に役立つMMMが強みを発揮する領域
マーケティングにおいてデータは、マーケティング活動の記述・診断・予測・処方の4局面で活用されています。マーケティング・ミックス・モデリング(MMM)は、特に4局面のうち、マーケティング活動の診断と予測に役立ちます。
今回は、それぞれの活用法を紹介していきます。
❶ マーケティング活動を診断する(効果測定・効果検証)
MMMは、各マーケティング活動がビジネス成果に及ぼした貢献量を推定し、各マーケティング活動のROIを計算することができます。MMMのモデルを作成する最初のステップで、ビジネス成果...