広告効果の可視化と予算最適化の切り札として、マーケティング・ミックス・モデリング(MMM)が再び脚光を浴びている。3度のMMMブームを経験してきたというパーソルテンプスタッフマーケティング管掌執行役員CMOの友澤大輔氏。現在のMMM活用の状況や課題、AIとの連携による未来像までをどのように見ているのか話を聞いた。
どの企業も取り組みやすくなるMMM盛り上がりのワケとは
MMMがいま、再び注目されているが、パーソルテンプスタッフマーケティング管掌執行役員CMOの友澤大輔氏にとって3度目のブームとなるという。友澤氏とMMMとの出合いは、前職在籍時の2009年から2010年頃。当時、リーマンショックの影響であらゆる企業の広告予算が削減され、各施策の効率化が急務だった。加えてデジタル広告の登場により、広告効果の見える化が始まった時期でもあった。そうした状況下で友澤氏が解決策として出合ったのがMMMだ。
「当時、それまで広告施策と効果の直接的な関係性を見つけ出したり、数式で効果を再現したりするのが難しかった施策も、統計を用いることで、ある程度その効果を導き出せそうだということが分かってきました」(友澤氏)。
その数年後、友澤氏が次の企業に移った際もMMMへの関心が再び高まっていた。検索データがユーザー行動を正確に反映することを実感し、検索ログという貴重なデータを広告効果と結び付けられない...