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社内のブランド理解が強いブランドをつくる!

店頭スタッフはブランドのストーリーテラー「CSR部門」はあえてつくらない

  • 小山大作氏(ラッシュジャパン)

「ナチュラルコスメブランド「ラッシュ」において、店頭スタッフは「ストーリーテラー」としてブランドを体現する役割を持つ。社会課題解決に向けた施策も多数実施する同社では、どのようにその理念を浸透しているのか。

大切なのは「人」と「倫理観」日々の仕事で体現する工夫

イギリスに本社を置くナチュラルコスメブランドのラッシュ。1994年に設立され、世界50の国と地域、約850のショップを展開している。

日本において事業展開するラッシュジャパンは、1998年10月に設立された。彩鮮やかなバスボムが香りを放ち、固形石鹸はホール状のまま陳列され、その場で切り分けて包装・販売されているのも特徴だ。

「私たちが大切にしているのは、『働く人』と『倫理観』の大きく2つ。いつの時代も、ラッシュのブランドを支える原動力となっています」と、ブランドコミュニケーション マネージャーの小山大作氏は話す。

「重要なのは、会社としての理念を店頭で働くスタッフを含め全員が理解し、さらに共感しながら、日々の仕事に反映し体現できる体制をつくること。創立者の6名がつくった『ラッシュの信念』はショップ内にも掲げられ、社員も常に立ち返るようにしています。またもうひとつの『エシカル憲章』は、私たちが“ラッシュらしく”あり続けるための視点をまとめたもの。核となる倫理的な指針に加え、社会の流れに応じて変わっていく考え方を言語化しています」。

人権擁護や動物愛護、自然環境の保全など、社会課題に対してあらゆるキャンペーンを実施し、アクションを起こしてきた同社。一方で、通常そうした取り組みを担う「CSR部門」は、あえてつくっていない。

小山氏は、「すべてのスタッフが大切にしたいブランドの価値観を意識しながら自分の仕事に落とし込むことで、企業として倫理観が担保された状態でビジネスができる。そのため、社会課題の解決も、一部署が属人的に担うものではないと考えています」とその背景を語る。

2022年に実施した『結婚の自由をすべての人に』キャンペーンでは、限定のチャリティーアイテムを販売し、売上を関連団体に寄付したほか、同性婚法制化を目指し、トークイベントやサイレントデモなども実施した。

「Webサイトでも提示しているバリューには、『ラッシュはキャンペーンカンパニー』であると記載しています。この社会において会社を経営する以上、様々な課題解決に向けて企業…

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小売りや飲食など、お客さまと従業員の直接的な接点のある業態では、接客の質が、サービス体験品質の差として、顧客に選ばれる競争優位性のひとつの要素になってきました。しかしメーカーを含めて、顧客接点のデジタルシフトと、それに伴うダイレクトに顧客とつながる関係性の構築が進むにつれ、サービス業態以外でも、従業員がお客さまに接する姿勢や態度が、ブランド価値を左右する重要な要素になりつつあります。顧客と接する可能性のあるすべての従業員が、パーパスのような企業が目指す方向性を理解し、なおかつ顧客第一の思考をもって接することができるならば、魅力的な体験づくりにつながり、マーケティング戦略を成功に導くことになります。つまりは従業員を対象としたインターナルコミュニケーションが、マーケティング活動にも大きな影響を与えていると言えるのではないでしょうか。マーケティングに生かす、インターナルコミュニケーションの方向性とは?またマーケティング部門がはたして、そこまで全社に対して働きかけることができるのか?など。マ