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日本人はランキング依存に陥りやすい?正解があるという思い込みを超える視点

公開日:2021年4月01日

  • 大仲千華氏(コーチ/人材育成トレーナー)

私たちの身の回りには多くのランキングが存在し、企業やブランドに関するものも例外ではない。日本人はランキング好きとも言われるが、ランキングとは第三者がつくった評価軸。ビジネスパーソンはこの他者がつくった指標をどの程度気にする必要があるのだろうか。コーチングのプロとして自分の軸で生きる大切さを発信している大仲千華氏が解説する。

    Point

    ☑都道府県魅力度ランキングから見る、価値観の変化を示すサイン

    ☑変化の時代に必要とされる、価値観のシフトへの“サポート”

なぜ日本人はランキングを気にしすぎてしまうのか?

人気企業ランキング、偏差値、芸能人のランキング⋯。日本人ほどランキングに力を与えてしまっている国はないように思います。海外にも、働きやすい企業ランキングといったものはありますが、その人の能力や強みを生かし伸ばせる就職先を見つけるのがよい就職という考え方が根本にあるので、4月一斉入社を前提とした誰にでも当てはまる人気企業ランキングというものは存在しません。

日本人がランキングに依存してしまう理由。それは、あるひとつの「理想」や「正解」が存在していて、それこそが唯一の正しい答えだと無意識下で考えているからです。

ランキングがあれば自分で考えて悩まずに済みますし、もっともらしい理由によって自分を納得させることもできます。ある種の「秩序」というか、安心感を覚えることもあるかもしれません。しかし、そうした指標自体が妥当であるか、なにより、自分にとって有益かどうかは別問題です。自分の頭を使って、自分は何を大切にしたいのかを考えずに、そのような重要な決定さえも他人の評価に委ねてしまう危険性があります。

また、あるひとつの指標に従う限り、その指標に沿った上下関係や「勝者」と「敗者」が生まれます。もったいないのは、その評価軸に添わない強みや独自性、魅力が十分に評価されないこと。ある特定の指標や評価軸に価値を見出し続ける限り、その構造は続きます。そこから解放されるためには、他者によってつくられた指標を追うのではなく、自分はこれでいい、という独自の軸を持つことです。拙著『自分の軸で生きる練習』では、「自分の軸」と表現していますが、これは個人だけでなく、組織や企業にも当てはまります。

第三者による指標を活用するメリットとデメリット

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ランキングに惑わされない!独自路線のブランド戦略

毎年、企業のブランド力や自治体の魅力など、様々なランキングが発表されます。ブランドが置かれている状況を把握する上で、これらのランキングは有用なものです。一方で、こうした指標には他者が設定した項目にもとづく評価であるという側面もあります。ブランド戦略においては、他者がつくった指標に惑わされず、オリジナリティを貫くことも大切。現時点の市場においては「弱み」と思われることであっても、その「弱み」に独自性があるのであれば、それを「強み」として生かすブランド戦略もありうるのではないでしょうか。他者のものさしに縛られず、自らが1番になれる新しい「土俵」をつくる。固定観念にとらわれることなく独自の路線で発信することで、顧客に新たな選択肢を提供する事例、考え方を紹介します。