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人が「メディア」になる時代 インフルエンサーマーケティング

インフルエンサー起用で自分ゴト化 若者と時計ブランドの間の距離を縮める

時計ブランドにおいて世界観を重視した広告展開を行ってきたカシオ計算機。他の国内時計メーカーと異なり、タレントを起用した広告はあまり打たない方針だ。そんなカシオ計算機が、積極的にインフルエンサーを活用する理由、その戦略の背景とは何か。時計全般のプロモーションを行っている、カシオ計算機 営業本部 時計プロモーション部 部長の上間卓氏に話を聞いた。

インフルエンサー投稿の様子。もともと「BABY-G」ファンのため、自主的に複数回投稿するケースが多いという。

ブランドの背後にある世界観を伝える施策として実施

「G-SHOCK」、「BABY-G」などの人気の時計ブランドを抱えるカシオ計算機。スマートフォンが普及し、時計自体の役割が奪われつつある中でも、同社における個人向けの時計事業は成長を続けているという。「G-SHOCK」は発売以来累計で1億個販売するなど、世界中に多くのファンを抱え、独自の市場を形成してきた。

なぜ、若者を中心に腕時計を着ける習慣が減る中でも、カシオ計算機は成長を続けているのか。理由のひとつには、ブランドの構築が挙げられる。そしてその背後では、インフルエンサーを起用した施策が行われている。

例えば、「おしゃれなアクティブウーマンのためのタフ&クールウオッチ」を掲げる女性向けブランドである「BABY-G」では、インフルエンサーの活用を積極的に実施している。カシオ計算機 時計プロモーション部 部長の上間卓氏は施策について「インフルエンサーマーケティングをただ販売促進として捉えるのではなく、ファンづくりのきっかけと考え実行している」と話す。

「いまの若い方と時計ブランドの間には距離がある。自分たちには関係ないと考えているので、その距離を縮めるために、インフルエンサーの方に間に入ってもらっているのです」と上間氏 …

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インターネットの登場以前から、消費者の口コミは消費行動に影響を与える存在でした。それが企業による一方的な発信では、なかなか消費者に情報が届きづらくなっている状況の中で、第三者による発信をマーケティング活動に戦略的に取り入れる視座がますます必要になっています。折しも消費者の発信力が高まり、人が"メディア化"する状況も生まれています。そこで注目されるのが、各領域に存在するインフルエンサーと呼ばれる、ターゲット層の意識や行動に影響を与える人たちの存在。しかし、昨今はステルスマーケティングの問題がメディアでも取りざたされるように、インフルエンサーと企業の関わり方には難しさも伴います。特集ではインフルエンサーと呼ばれる人たちが、消費に大きな影響を与えている現実を前提としながら、単なる流行りの手法として捉えるのではなく、その本質を理解したうえでの実践の方法を探っていきます。