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多様化する時代 広告表現のリスクと対応

『知らせる』だけでなく『届ける』ことが重要 社会性を考慮する必要性は案件による

  • 坂本美慧氏(博報堂)

2018年のTCC最高新人賞をゼクシィのコピーで受賞した坂本美慧氏。女性の好感度も高かった受賞コピーはどうやって生まれたのか、そのコピーを書いた坂本氏はどのように考えてコピーライティングや広告表現に向き合っているのか、率直な思いや考えを聞きました。

2017年のゼクシィの広告ポスター。「70億人が暮らすこの星で、結ばれる。珍しいことではなくても、奇跡だと、思った。結婚しなくても幸せになれるこの時代に私は、あなたと結婚したいのです。」。

届けるために必要だから生まれた社会や時代に沿ったコピー

2017年にテレビCMが放映され、2018年のTCC最高新人賞を受賞したゼクシィのコピー「結婚しなくても幸せになれるこの時代に私は、あなたと結婚したいのです。」を書いた坂本美慧氏。現代の結婚観の多様化をうまく捉えているからこそ、このコピーが評価され、一般消費者からも好評を得たのではないだろうか。

そこで坂本氏に、ゼクシィのこのコピーはどのように生まれたのか、コピーや表現を考える時に社会についてどう考えているか、炎上の多い時代にどのような考えや意識をもって広告制作に取り組んでいるか、率直な意見を聞いた。

前述のゼクシィのコピーが生まれた経緯について聞くと、坂本氏はこう語った。

「このコピーを考えている当時、結婚に関わるニュースといえば、離婚率の上昇や結婚しない選択肢といった話題が多く取り上げられがちでした。クライアントからはこういう状況だからこそ、まっすぐに結婚することの良さを伝えたいというオリエンがありました …

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この記事が含まれる特集

多様化する時代 広告表現のリスクと対応

ステレオタイプではない多様な生き方、考え方を尊重することが、組織や社会の活性を促し、それはイノベーションの起点ともなりうる......。企業、あるいは社会全体でいま、ダイバーシティを尊重する気運が高まっています。

しかし広告表現においては、多様な社会の価値観に向き合う視座が求められたのは最近のこと。広告がクレームや炎上の対象になる事案も目立ちます。いま広告の発信者、つくり手には、多様性に対してどのように想像力を働かせることが求められ、また発信に際して覚悟が求められているのでしょうか。

本特集では広告界の最前線で消費者と向き合うクリエイターの方々の視座を中心に、考察していきます。