広報×人材開発×経営戦略 「伝える」から「行動につなげる」へ 村田製作所 専門性を生かす部門横断連携

公開日:2026年7月31日

  • 原田蓉子氏、大矢裕久氏、中野雅美氏(村田製作所)

企業の方針や理念を、従業員にどう伝え、理解や行動につなげるか。村田製作所では、広報部、人材開発部、経営戦略部の3部門が連携し、インナーコミュニケーションのあり方を見直している。各部門のKPIを無理にそろえるのではなく、企業価値向上という共通のゴールを確認し、それぞれの専門性を生かしている。

村田製作所
原田蓉子氏
広報部

村田製作所
大矢裕久氏
人材開発部

村田製作所
中野雅美氏
経営戦略部

    Point

    ①広報・人材開発・経営戦略が、共通のゴールを起点にそれぞれの専門性を持ち寄る
    ②効果測定を媒体や施策の評価で終わらせず、対話や次の施策、従業員の行動へつなげる
    ③相互理解と信頼関係を段階的に育み、既存の取り組みを部門横断で進化させる

共通ゴールを起点に

─まず、3部門が連携するようになった背景を教えてください。

原田:広報部では、以前から事業所や事業部をはじめ、さまざまな部門との連携を強化してきました。中でもインナーコミュニケーションでは、人材開発部、経営戦略部との活動領域が少しずつ重なるようになってきました。3部門とも、従業員に会社の方針や理念を理解してもらい、エンゲージメントを高め、企業価値向上につなげたいという方向性は共通しています。一方で、ミッションやKPI、アプローチは異なります。そこで、それぞれの強みを生かして連携した方が、より大きな価値を生み出せるのではないかと考えるようになりました。もともと当社には、部門を越えたつながりを大切にする文化があります。そうした信頼関係を土台に、ビジョンや全社方針の共感活動を強化するため、3部門が声を掛け合ったことが出発点です。

─それぞれ、どのような役割を担っていますか。

原田:広報部のインナーコミュニケーションでは、従業員一人ひとりの会社への愛着や誇りを育み、ムラタのブランドを体現する存在となって企業価値向上につながる好循環をつくることを目指しています。広報部は、会社と従業員をつなぐ役割を担います。社内報や社内ポータルサイト、noteなどでの発信、体験施策を通じて、会社への理解やモチベーション、従業員同士のコミュニケーションを促します。

大矢:人材開発部で組織開発を担当しています。良い組織、健全で強い組織をつくるため、個人と組織をつなぎ、組織内の関係性を強めることが役割です。今回の連携も、コーポレート部門がひとつの機能として力を発揮できるよう、チームをつくる過程だと捉えています。互いの強みや考え方を知り、関係性をつくることも組織開発です。

中野:経営戦略部では、経営陣とともに会社の中長期的な方向性を検討し、全社の中長期方針や単年度の社長方針として策定・発信しています。ただし、方針は策定し...

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