能登半島地震後に、ミスズライフが発売した「奇跡のぶなしめじ」は、メディアによって継続的に報道されてきた。商品開発から販売に至るまで、広報が果たした役割、そしてPRの力とは。
前回は、社内にスポークスパーソンがいない中で生産本部長や工場長が“語り手”となってメディアに対応してくれたこと、広報としての経験が浅い私自身も試行錯誤しながら社内外をつなごうとしていたこと、さらには台風で一度延期となった「奇跡のぶなしめじをふるまう会」が無事実施でき予想を超える反響を得たことをお伝えしました。
商品開発から販売までの難しさを痛感しながらも、「広報だけが広報をするのではなく、会社全体でメッセージを発信した」ことが、多くの人に届いた─そう感じた取り組みでした。
最終回となる本稿では、能登半島地震からの復興の歩みの中で生まれた報道の連鎖や、地方という環境だからこそPRの技術が活きた実感、そして“初めての挑戦”に向き合い続けてきた地域企業の「広報の今とこれから」について振り返ります。

「奇跡のぶなしめじ」の出荷を記念し、SNS上でのプレゼントキャンペーンにも挑戦した。
報道の連鎖が生まれた
「奇跡のぶなしめじ」をめぐるニュースを発信するたびに...