企業のコーポレートサイトは、いま大きな転換点を迎えている。そこで、サイトリニューアルに関する知見を有する5社にアンケートを実施。AIO、CMSといった観点から、今、求められるサイトリニューアルの視点を読み解く。
※会社名の五十音順で記載しています。
Q1.各テーマについて、昨今の動向などを教えてください。
Q2.サイトリニューアルに際して、企業が特に重視すべきポイントや、逆に見落としがちな点があれば教えてください。あわせて、これからサイトリニューアルに取り組む企業に向けて、重要な視点やキーワードがあればお聞かせください。
AIO/GEO
アドビ
執行役員 広報本部長
鈴木正義氏
ホンダランド(現ホンダモビリティランド)、古舘プロジェクト、メンター・グラフィックス(現シーメンスEDA)などを経て、2004年よりアップルにて本格的に広報専門職のキャリアをスタート。Final Cut ProやiPhoneの広報を担当。2011年からはNECパーソナルコンピュータとレノボ・ジャパン広報。2022年9月からアドビ執行役員広報本部長。社会人ラグビーチームクリーンファイターズ山梨でも広報を担当。著書に『もし幕末に広報がいたら「大政奉還」のプレスリリース書いてみた』(日経BP)がある。
①関連性や信頼性などの最適化
生成AIの普及により、サイト設計は「検索結果で上位表示されるための設計」から、「AIに理解・引用され、回答に組み込まれるための設計」へとシフトしています。当社の考え方では、従来のSEOが“ランキング最適化”であったのに対し、AIO/GEOは“関連性・信頼性・文脈理解の最適化”が中心です。
AIは複数の情報源を統合して回答を生成するため、単なるキーワード対策ではなく、ユーザーの意図に対して明確に答える構造化コンテンツ(FAQ形式や意味的に整理された情報設計)が重要です。また、AIが参照しやすいメタデータや文脈の強化、トピック単位での網羅性と一貫性も求められます。生成AI時代では「クリックされる前に意思決定が完結する」ケースも増えており、“訪問される前提”ではなく、“AIの回答内でブランドがどう表現されるか”までが設計対象です。
当社は、AIに選ばれるサイトとは、①信頼できる情報源として認識されること、②文脈的に正しく理解される構造を持つこと、③AI上での露出や引用を継続的に測定・改善できること、だと捉えています。サイト設計は「人とAI双方にとって意味が通る体験設計」へ進化しています。
②AIの回答内での語られ方まで設計を
生成AIの普及により、サイトリニューアルは「企業がAIとユーザー双方にどう理解されるか」を再設計する機会へと変化しています。特に重要なのは①誰に対してどの文脈で価値を提供するのかを明確にすること、②その価値をAIが解釈しやすい形で構造化することです。情報の網羅やデザイン最適化だけでなく、「意図に対する明確な答え」を中心に据...

