バルセロナ原則4.0から読み解く広報の未来 “露出係”ではなく、経営に資する“機能”へ

公開日:2025年10月31日

  • 日比谷尚武(kipples代表/コネクタ)

今年6月、PR効果測定の指針であるバルセロナ原則が5年ぶりに改訂。より一層、結果を重視する目標設定が求められるようになった。広報活動の成果を、露出の数ではなく“貢献度”で語る方法とは?

今年アップデートされたバルセロナ原則4.0(図1)では、アウトプット(メディア露出や発信の件数)だけでなく、アウトカム(態度・行動の変化)とインパクトを重視し、AI活用時代の倫理・ガバナンスにまで踏み込んでいます。さらにAMEC※1の「統合評価フレームワーク(IEF※2)」は、アクション➡アウトプット➡アウトカムの設計と評価を1本のストーリーに束ねる手法を提唱しています。

※1 International Association for Measurement and Evaluation of Communication/国際コミュニケーション測定・評価協会:PRやコミュニケーションの効果測定に関する国際的な業界団体

※2 INTEGRATED EVALUATION FRAMEWORK:AMECが提供する効果測定のフレームワーク

図1 バルセロナ原則4.0(日本語訳は編集部による)

● Setting clear, measurable objectives is a critical prerequisite for effective communication planning, measurement and evaluation.

明確で測定可能な目的の設定は、効果的なコミュニケーション計画、測定、評価を行うための重要な前提条件である。

● Defining and understanding all stakeholder audiences are essential steps to plan, build relationships and create lasting impact.

全てのステークホルダー(関係者)を定義し各々を理解することは、計画を立て、関係を構築し、持続的な影響を生み出すために不可欠なステップである。

● Comprehensive communication measurement and evaluation should be applied to all relevant channels used to understand and influence audience stakeholders.

包括的なコミュニケーションの測定と評価は、ステークホルダーの理解や影響に関連する全てのチャネルに適用されるべきである。

● Effective measurement and evaluation of communication require qualitative and quantitative analysis.

効果的なコミュニケーションの測定と評価には、定性的分析と定量的分析の双方が必要である...

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広報と経営をつなぐ効果測定

企業を取り巻く環境が急速に変化する中で、広報に求められる役割も変わりつつあります。企業が信頼を得て持続的に成長していくためには、「自社が何を目指し、どんな未来を描こうとしているのか」という経営の方向性を社内外に伝える力が欠かせません。そのため、広報は情報発信にとどまらず、経営の意図を共有し、共感を生み出す「翻訳者」としての役割を担い始めています。さらに近年は、社会の認識や行動をどう変えるかという点も、経営的な広報機能の中核となっています。効果測定においても、露出の「量」だけではなく、「いかに信頼やレピュテーション、ブランド価値を高めたか」といった露出の「質」に重きを置くケースも見られるようになりました。本特集では、目標設定と効果測定のあり方について、アンケートや事例、インタビューから読み解きます。

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