森永製菓は2024年3月期の有価証券報告書で、「D&Iの推進」、すなわち多様性と包摂性の促進などの重点戦略がどのように「成長し続ける永続企業(サステナブルカンパニー)」というビジョンにつながるのかに関する図表を開示した。2025年3月期の有報ではこの図表を見直し、意図がより伝わりやすくなるように工夫。その取り組みについて、同社人事部の石田雅彦氏と戸野部貴大氏に話を聞いた。
森永製菓は、2024年3月期有報で「人的資本に関する事項(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)」について、「戦略」として「人的資本経営の取組み」を記載した。そこでは、「D&Iの推進」などの重点戦略がどのように「成長し続ける永続企業(サステナブルカンパニー)」というビジョンにつながるのかを図示した。2025年3月期有報ではこの図を見直し、新たな図を開示した。
2024年3月期(上)と2025年3月期(下)の図
3年かけてブラッシュアップ
ただ、元となる人事戦略などに大きな変更があったわけではない。「社内外に対して、見やすくかつ分かりやすくするために、図を見直しました」と話すのは、同社人事部人事企画グループマネジャーの石田雅彦氏。「D&Iについては以前から経営の中心に据えており、パーパスを含む企業理念と合わせて『2030ビジョン』も2021年5月に策定しました。それらの見せ方について、2023年3月期の開示から3年をかけてブラッシュアップしてきました」(石田氏)と話すように、最初は文章のみの開示から始まったものが、図を用い...
