リアルの価値が再認識される中、オフィスは企業にとってコミュニケーションツールとしての存在感を高めている。その戦略に迫った。
ブランドを表すオーバルマークが印象的なレセプション
来客用フリースペースも充実
原油開発から石油精製、石油製品販売に加え、風力発電事業やSAF(持続可能な航空燃料)の日本初の量産化まで幅広く手掛ける総合エネルギー企業のコスモエネルギーグループは、旧オフィスビルの再開発に伴い、7月22日に本社を移転した。本社の移転は、事業会社のコスモ石油が1986年に発足して以来、初めてとなる。
新オフィスでは、コスモ石油、コスモ石油マーケティング、コスモエネルギー開発、コスモ石油ルブリカンツ、コスモビジネスアソシエイツ、そしてグループの持ち株会社であるコスモエネルギーホールディングスの6社が業務を行っている。計5フロアのうち、1フロアをゲストエリアと社員専用の多目的エリアとした。また執務フロアには従業員の業務をサポートする「オフィスコンシェルジュ」を設置している。
「移転を単なる引っ越しにするのではなく、従業員の新しい働き方や、来客に、より深いブランド体験を提供する空間をつくり、新たなイノベーションを創出するきっかけにしたいと考えました。そのため、2023年から移転プロジェクトを立ち上げ、準備を進めてきました」とプロジェクトリーダーを務めたコスモエネルギーホールディングス 法務総務部の石井由香子氏は話す。移転プロジェクトは総務のメンバー...
