グローバルPR市場の注目事例を紐解き、日本の広報担当者が活用できる知見と実践手法を解説します。
2025年は、生成AIが企業活動のあらゆる領域で本格的に浸透し始めた年でした。広報・PRにおいても、情報整理や原稿作成の生産性は飛躍的に向上し、これまで人が担ってきた作業の多くが自動化へと向かっています。その一方で、AIの普及が進めば進むほど、欧州のPR現場では「人間がその場にいて体験すること」の価値が、むしろ強く意識されてきたようです。本連載で紹介してきた各国の事例を振り返ると、AI時代だからこそ、人間の “経験”が信頼を生む中心に戻ってきたという潮流が浮かび上がります。
体験が信頼の基盤として再評価
ドイツのPR会社TDUBがケニアで展開したプロジェクトでは、コミュニティと共に建築ブロックの使い方を学び、実際に街の未来を「自分の手でつくる体験」が人々を動かしました。英国のAMBITIOUS社が手掛けたプロジェクトでは、写真家が一人ひとりの利用者と向き合い、その人の記憶に触れながら撮影したエモーショナルな写真が、多くの市民の共感を集めました。そし...
