人的資本経営の中核指標であるエンゲージメントを「仕事・職場・会社」の3軸で捉え直し、女性活躍・若手定着・ミドル層活性化という具体的な組織課題と紐づけながら、測定から施策・経営判断までの実践的な活用法を解説します。
第1回では、エンゲージメントを「仕事」「職場」「会社」の3つに分解して捉える重要性を整理しました。第2回では、その中でも「仕事へのエンゲージメント」に焦点を当て、実際のデータから見えてくる課題と、その背景にある構造について掘り下げていきます。
特に今回は、女性活躍というテーマを入口にしながら、組織に潜在するエンゲージメントの差異をどのように読み解くべきかを考えていきます。ただし、ここで扱う論点は決して女性に限ったものではなく、組織における多様性全体に通じるものでもあります。
組織側の設計による差異も
多くの企業でエンゲージメントサーベイを実施する中で、平均的に女性のエンゲージメントが低い傾向が見られるケースがあります。
中でも特徴的なのが、「仕事へのエンゲージメント」における差です。ある企業の事例では、男女で大きな差が出るとは想定していなかったにもかかわらず、女性のスコアが低く、特に仕事へのエンゲージメントで差が顕著に現れました。
この背景を探ると、評価制度や意欲の問題以前に、そもそも「担っている仕事の違い」が影響している可...

