企業が提供する“おまけ”がフリマアプリなどで取引され、炎上の火種となる。発売直後の品薄、SNSでの不満の拡散、高額取引、これらは偶発的トラブルではなく、企画段階から潜んでいた構造的リスクだ。転売問題を広報の視点から捉え直して対策を考える。
近年、企業の販売促進キャンペーンで提供される“おまけ”付き商品が、フリマサイトなどで高額転売される事例が相次いでいます。
マクドナルドのハッピーセット「ちいかわ」「ポケモンカード」や、コンビニ各社のアニメコラボキャンペーン、回転寿司チェーンの景品企画など、人気キャラクターや話題性の高い商品ほど発売直後に品薄となり、SNS上では「買えない」、「転売されている」といった不満が瞬時に拡散します。
こうした現象は単なる消費行動の変化ではなく、企業の信頼や危機対応力を可視化する鏡となっています。
企画・告知段階で危機に備える
“おまけ”企画は、①マーケティング担当者による企画立案、②店頭ポスターやウェブでの事前告知、③店舗での販売(配布)、④消費者への提供と消費、という流れで進みます。
この中で③と④が顧客との接点であり重要であることは本稿の最後に述べますが、危機管理広報として論じるのは①と②の段階です。すなわち、販売前の企画段階で「転売目的の需要」をどこまで想定できるかが、炎上や混乱を防ぐ分かれ道になります。
知名度の低い企業が売名のために炎上承知で“おまけ”ビジネスを実施する場合を除いて、確信的に転売需要を狙う企業はほとんどありません。
しかし、人気キャラクターや限定デザインを使用する等、高い需要が想...


