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進化する広報のこれから

記者から見た「変わりつつある広報活動」

  • 日高広太郎(P&Rコンサルティング)

少子高齢化やコロナ禍、そしてSNSの台頭など、この20年で社会は大きく変わりました。その結果、企業広報が担う役割にはどのような変化が起きているのでしょうか。

私が日本経済新聞社に入社し、記者生活を始めたのは1996年4月のことです。それ以来、事業会社や金融機関、日銀、官庁、政治家など、さまざまな取材先の広報担当者と接してきました。

特に経験の浅い若手記者にとって、広報担当者はその会社で最初に対応してくれ、担当企業の基本的なことを教えてくれる存在です。特ダネを直接取れるわけではありませんが、人によってはつかんだ特ダネを確認させてもらうケースもあります。これは今も20年前もほとんど変わりません。

一方で広報担当者にとって記者は無料で自社の前向きな記事を執筆・掲載してくれる存在です(もちろん不祥事などが発生すれば、厳しい記事を書かれてしまいますが)。

前向きな報道をめぐっては、お互いがいわば結果的な「相互扶助」の関係にあるため、緊密な情報交換をしつつ、信頼関係をつくっていく必要があります。このため、優秀な広報担当者は、食事など含めて、記者とできる限り対面で会う機会を増やすよう努力していました。

コロナ禍で広報と記者の関係が希薄に

ただ、最近は記者と企業広報の関係の一部が少しずつ変わり始めているように思います。背景には、政治経済・社会の情勢の変化があります。社会構造の大きな変化のきっかけの1つは、2020年前後からの新型コロナウイル...

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この記事が含まれる特集

進化する広報のこれから

2025年4月、おかげさまで『広報会議』は創刊20周年を迎えました。この20年で、広報の手法や領域は大きく進化しています。ソーシャルメディアの浸透、SDGsへの関心の高まり、コロナ禍対応など、時代に応じて変化する要素がある一方で、対話を通じて信頼関係を構築していく広報の本質は変わりません。本特集では、広報の実務家や専門家が、その極意や心得を語っています。広報とは何かを改めて問い直し、社会や組織に求められる広報のあり方を考えるヒントとしてください。