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IRの学校 12時限目「IR活動における『危機管理広報』」

公開日:2022年12月20日

イラスト/もとき理川

上場財部株谷:こんばんは。

大森:こんばんは。株谷さん、なにか相談があるとか?

株谷:はい、今回全社的な危機管理体制を見直すことになりまして、IR分野の体制・方針を考えてみたのですが、ご意見いただけますか?

大森:いいねえ、このパターン(笑)。ちょっと拝見します。⋯⋯なるほど、さすがは株谷さん。そうですね、御社の体制について個別に考える前に、杏奈さん、利子さんを交えて少し整理していきましょう。さて、利子さん、今回は危機管理体制ということなんだけど、どんなイメージがある?

財部:えっと、リスクを管理することですから、企業活動を行う各業務プロセスにおいて、どんなリスクがあるかをリストアップして、それぞれの変動幅、影響範囲を検証した上で、軽減策など対応策を考えることです。

株谷:おおっ、思ったよりしっかりしているけど、かなり限定的な話のような。

上場:すみません、先週内部統制報告制度の対応でリスクコントロールマトリクスを見直す作業をしたので。

*リスクとそれを低減させるための統制の対応表

大森:なるほどなるほど。杏奈さん、利子さんは今、危機管理をリスク管理と言い換えたけど、御社では意識して使い分けているかな?

上場:えっ、使い分けですか?特に意識はしていませんけど。

大森:そうか、株谷さんのところは?

株谷:はい、私のIR担当室の経営管理部長が証券会社出身ということもあって、リスクと危機は別物として考えることが浸透しています。

上場:リスクと危機は違うんですか?

大森:言葉の定義は重要だね、まず、そこの定義から整理していきましょう。株谷さん、リスクと危機の違いを教えてもらえますか?

リスクと危機は同じもの?

株谷:はい、リスクは「目的に対する不確かさの影響」を示していて、「リターンが不確実であること」にすぎません。それに対し、危機は「不確かさがマイナス方向、望まない方向に影響を及ぼしている状況」を言います。

大森:いいねえ、つまり、リスクがある状態はプラスにもマイナスにもぶれる可能性が高いんだね。

財部:そうなんですね、同じ定義だと思っていました。

大森:よくリスクと危機を説明するのに、崖っぷちを歩いている人と...

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