強化している広報ツール、広報体制などを各大学の広報担当者に直撃。研究機関としての魅力、SDGsや地域社会への貢献、動画を活用した入試広報など、大学広報の今に迫ります。
関東学院大学 DATA | |
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創立年 | 1884年 |
学生数 | 1万988人 |
所在地 | 神奈川県横浜市金沢区 |
広報体制 | 7名(各人複数領域を担当)、入試広報担当者6名、広報・オウンドメディア担当者5名、大学ガイドブック制作担当者2名、広告・宣伝担当者3名、ジョブローテーション(半年or3カ月)1名 |
関東学院大学では、入試広報に関して多くの課題を抱えていました。18歳人口の減少に加え鉄道網の急速な整備による競合エリアの拡大。神奈川県内高校3年生の共通テストへの出願率が低いこと。大学のある三浦半島は、県内でもトップクラスの人口減少エリアです。おまけに、大学までの1時間の通学圏を円で描くと大半が「海」。鉄道も京急電鉄1路線に依存しています。
当大学では入学者の大半を県内の受験生が占めていましたが、その受験生は東京圏へ流出する一方でした。そこで、学生募集の対象エリアを拡大すべく、「県外」からの流入強化に向けた広報に重点を置くことを考えました。
県外からの入学者は大きく増加したが⋯
まず、接触広報の効果を最大化するため、マスメディアから進学情報誌まで、多様な媒体を活用して情報を発信。広告・宣伝については、認知状況などについての定点調査を行いつつ、試行錯誤を重ねました。また、地方の地域事情に詳しいエリア担当者を育成・活用し、関心層の...