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大学トップと広報の役割 個性を活かした発信に

公開日:2022年3月10日

  • 皆藤昌利(大阪公立大学)

4月から開学する大阪公立大学。学長に就任する辰巳砂昌弘 府大学長は2022年1月、オンライン年頭挨拶で、教職員に対し「全員広報」を呼びかけた。

2022年1月7日、大阪府立大学(以下、府大)のオンライン年頭挨拶で、4月から大阪公立大学の学長に就任する辰巳砂昌弘(たつみさごまさひろ)府大学長は、大阪市立大学(以下、市大)・府大らの教職員にこう語りかけました。「年頭にあたり、特にお願いしたいことは3つ。ひとつ目は今こそ全員広報、2つ目は3つの大学で学生ファースト、3つ目は個々の研究を今こそしっかり、です」。

4月に開学する新大学「大阪公立大学」。国内では、前身校となる市大・府大から連想して新大学を認知してくださる高校教員や保護者層の方が少しはいらっしゃるかもしれません。しかし、年々入れ替わる受験生の認知度についてはゼロスタートと捉えています。また世界に伍(ご)する研究型大学を目指す新大学において、その英語名「Osaka Metropolitan University」についての国際的な認知度は当然ゼロ。前身校名ではなく、新大学名で研究成果を世界に発信する教員陣の危機感は、大きなものとなっています。

ゼロスタートの広報、トップの言葉

辰巳砂学長はこう続けます。「新大学は全国的にはまだほとんど知られていません。学会などの研究活動で、意識的に名称をPRして頂ければと思います。特に英語名称の世界的知名度はゼロですので、国際学会などの機会には、事あるごとに売り込みをお願いします」。

本来は広報セクションがこのような機運をつくらねばならないところ、トップが明快に方針を示すことは本当にありがたく、かつ背筋が伸びる年頭挨拶でした。

ソフトバンクグループ孫正義会長(@masason)、ファイターズ新庄剛志監督(@shinjo_freedom)、河野太郎議員(@konotarogomame)など、大学界に限らず、トップや公人が自ら発するメッセージは、内外ともに大きな波及効果を得ます。メディアの関心も高く、我々もトップインタビューは積極的に働きかけますし、理事長・学長ら経営陣と記者が直接懇談するメディア懇談会も定期的に開催します。

一方、トップのキャラクターや方針に応じて発信手法や表現は変わります。それらを加味し、トップに適した発信チャネルを持つことを、この回ではぜひおすすめしたいと思います。

トップの個性に合わせた発信

2015年から19年3月まで府大学長を務めた辻洋(つじひろし)学長(当時)も、学内外に「全員広報宣言」を発し、各人が広報マインドを持って自らの組織と生み出す...

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