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二度目のテレビ離れ?─ かつて「若者のテレビ離れ」と名指しされた世代は60代に

  • 飯田 豊(立命館大学)

広報活動には、様々なメディアが積極的に活用されています。メディア史の観点から考察すると、どのような期待のもと、メディア利用がなされているのか、その本質が見えてきます。

本誌前月号はテレビPR特集でした。新聞や雑誌がテレビの媒体価値について言及する際、まるで枕詞のように「テレビ離れと言われるが(価値はある)」と前置きすることが多く、本誌の記事も例外ではありませんでした。予防線を張っておかないと、テレビの意義や効果をいかに説いても「とはいえ、テレビ離れと言われてるし⋯⋯(本当に価値はあるの?)」という読後感に陥ってしまいがちなんですよね。

思考停止に陥る危うさ

「テレビ離れ」というのは多義的な現象でありながら、漠然と理解されているのが現状で、この言葉を持ち出すことで思考停止に陥ったり、話が噛み合わなくなったりする危うさがあります。

というのも、「テレビ離れ」は、①生活時間のなかでテレビ視聴の占める割合が小さくなっている傾向を指すこともあれば、②テレビ受像機を所有しない単身者や若者世帯の増加を引き合いに、テレビという装置ないしメディアに対する意識の希薄化を意味することもあります。

①の視点に立てば、とりわけスマートフォンの(SNSやゲームなどを含む)利用時間の増大が、テレビ視聴時間を圧迫していると考えられるため、映像(動画)メディアの将来性を慎重に見極める必要がありますが、②は逆に、放送局のネット同時配信や見逃しサービス、あるいは動画共有・配信サイトや定額制動画配信サービスなどの伸び代を積極的に強調する際、しばしば導入される視点です。

いずれにしてもインターネットやスマートフォンなどの普及が主要因であり、これまでどうにか「テレビ離れ」に歯止めを掛けてきたのは...

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