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オンライン取材で変わるテレビPR

宮崎駿、イチロー……取り上げるのは業界のトップオブトップ!『プロフェッショナル』制作の現場

  • 下矢一良(PR戦略コンサルタント・合同会社ストーリーマネジメント代表)

テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、実際に人気番組の制作者にインタビューしメディア対応の極意を聞き出します。

『プロフェッショナル 仕事の流儀』

2006年1月から放送開始。超一流のプロフェッショナルに密着し、その仕事を徹底的に掘り下げていくヒューマン・ドキュメンタリー番組。

チーフプロデューサー(左から)末次 徹氏、荒川 格氏

NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』は今では珍しくなってしまった、「ひとを追いかけること」にこだわり抜いたドキュメンタリー番組だ。チーフプロデューサー(CP)の荒川格氏と末次徹氏に話を伺った。

トップの喜怒哀楽に迫る

ひとを追いかける番組だけに、人選は極めて重要だ。どのような「プロフェッショナル」が、取材対象となるのだろうか。

「あらゆる分野のナンバーワンのひとを取り上げるのが、番組開始当初からの原則です」(荒川CP)。「トップオブトップと言える方々、野球選手ならイチロー選手、映画監督なら宮崎駿さん、俳優なら高倉健さんを取り上げてきました。コンセプトは揺るがないようにしています」(末次CP)。

15年間に渡って、数多くのトップオブトップを取材してきた『プロフェッショナル』。それぞれが最も印象に残っている回を聞いた。

荒川CPは、宮崎駿監督を取材したときが、忘れられないという。「最初は断られたのですが、鈴木敏夫さん(スタジオジブリ・プロデューサー)が『書生として置いてあげれば』と言ってくれて。宮崎さんも『それなら』と受け入れてくれました」(荒川CP)。

それから、宮崎駿監督との1対1の真剣勝負が始まる。宮崎さんから「書生ならひとりで来い」と言われ、カメラマンなどは同行させずに、小型カメラを持って、ひとりでアトリエに通うことになった。「宮崎さんから、もっと良い言葉や深い精神性を引き出せたのではないか。自分の人間性の浅さを痛感させられました。超一流と20代後半の若造が向き合わないといけない。まさに、血の涙を流しながら制作者として成長していくという感覚です」(荒川CP)。

末次CPが印象的な回は、市川海老蔵さんへの取材。「インサイドに踏み込みすぎて、(海老蔵さんから)『もう来ないで』と怒られました。その時は『あそこまで突っ込まなければ...

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