SDGsはコーポレートブランドの確立に欠かせない共通言語。広報担当者が社内外に向けて発信するためのヒントを探ります。
スマホに特化した金融サービスを行うauじぶん銀行は9月、「SDGs宣言」を行った。掲げたテーマは「未来を創る」。この言葉は、同社の基本精神である「auじぶん銀行フィロソフィ」にも、目指す姿として書かれている。
「人間として、企業として、良くあるためにどうすべきかを書いたフィロソフィは、社員と半年かけてつくったもの。部署ごとに毎日輪読し心に刻んでいます。SDGsのテーマもフィロソフィを根底にしたいと考えました。『未来を創る』のページには“実現に向けて具体的な目標を立て、一丸となってひたむきに努力を続けることで、夢をただの夢に終わらせず、現実のものにすることが出来る”と書かれています。2030年の達成に向け世界中で努力するSDGsの精神に合致すると考えました」と臼井朋貴社長。
社長就任当時(2019年4月)は、社員のSDGsに対する当事者意識が希薄だったため「企業は社会の一員であり、社会貢献は企業として必然」と繰り返し伝え、意識改革を行った。2020年4月にはSDGs推進室を立ち上げ、組織としてSDGsに取り組んでいく姿勢を社内外に示した。
重点施策は3つある。1つ目は「子どもたちの未来を創る」施策。青少年の育成に貢献するため、子ども虐待防止を呼びかける「オレンジリボン運動」に賛同...