オンラインの情報流通構造が複雑化し、広報の手法も変化しています。デジタルPRの基本と戦略に活かすヒントを専門家がお届けします。
今回のポイント
(1)フォロワーの量より「質」を見る
(2)インフルエンサーの選択肢は広がっている
(3)インフルエンサーにはルールの共有を
スマートフォンを介したメディア接触時間が増え続けている今、マスメディアを通じたパブリシティだけでは生活者に十分な情報を届けることは難しくなっています。今回は、そんな環境変化を踏まえて、広報担当者にとって関心の高いインフルエンサーを起用したPRについて最近の潮流や注意点を解説します。
さらに複雑化する情報流通
生活者はもちろんのこと、“取材する側”の情報源も変化しています。PR TIMESがテレビ・新聞・雑誌・ウェブの記者221人に対し実施した調査(2019年12月時点)では、記者の情報源の上位は「ウェブ検索」(48.9%)、「ニュースサイト」(43.0%)、「テレビ」(41.6%)、「新聞」(35.3%)の順でした。
以下の図は、本連載の第1回で掲載した「デジタル情報流通マップ」の最新版となります。今回、アップデートをするにあたり加えたのが、「インフルエンサー」の存在です。企業側だけでなく、生活者側の声の代弁者・表現者としても存在をしていると考えられるため、このような配置となりました …