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原稿確認に過剰にこだわる 傍若無人な広報に失望

公開日:2019年2月17日

記者と広報は、なぜすれ違う?第一線で活躍するメディアの記者に本音で語ってもらいました。

ビジネス誌記者 Aさん(女性)

官公庁取材などを経て、現在は流通関連の企業取材を中心に行っている。カメラへのこだわりはまったくないが、仕事柄も影響してかスマホで動作がある様子を撮影するのが好き。最近は愛猫の爪研ぎと毛繕いの瞬間の撮影にはまっている。

「念のための確認ですけど、事前の原稿チェックってできますか?」。

社長インタビューを申し込むと、広報は高確率でこの質問をする。トップの発言内容は、取引先や株主との関係など多方面に影響を及ぼす可能性があるので、広報が記事の出方を気にするのは当然。確認の質問が来ることはこちらとしても想定内だ。とはいえ多くの報道機関は事前チェックを了承しないだろうし、私も毎回丁重にお断りする。

慣れた広報であれば、そもそも同様の質問をしないか、「そうですよね、分かりました」と理解も早い。だが、まれにこの原稿チェックにこだわる広報に当たると、とんでもなく厄介な事態となる。

社長インタビューは、会社の戦略やその裏にある意図を1対1で聞ける絶好のチャンス。読者にとっても、社長自らの言葉による説明は説得力が大きく、その企業をより深く知るきっかけとなるはずだ。だから個人的には、担当している注目企業については、日頃の会見や発表会以外に社長インタビューの機会を多く持ちたいと思っている。

インタビューは他社の記者が同席しない分、限られた時間の中で読者が「読みたい!」と思うような新鮮な話をどこまで引き出せるかは自分の腕次第。ある意味プレッシャーもあるからこそ、取材当日に向けて、企業の情報収集や社長の発言をめぐる過去記事チェックなどの準備は欠かさない。公の場で説明済みだったり、他社のインタビューで答えていたりする質問をして、読みごたえのない凡庸な記事になることを避けるためだ。

記事が出るまで何度も電話が……

それが、冒頭の広報による"チェック"がエスカレートすると、こちらの準備は水の泡どころか、せっかくの記事そのものが台無しになりかねない。「じゃあ、このインタビューは何のための1時間だったの?」と首をかしげたくなった経験もある …

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