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低予算でも大きな話題を呼ぶ「1アーティスト」の仕掛けづくり

公開日:2018年4月26日

  • 松波雄大(道後アートプロジェクト代表)

2015年、2016年も継続して実施することが決まった道後のアートプロジェクト。単一アーティストの起用やインスタグラマーを活用したPRによって低予算でありながら女性客や外国人観光客の誘致に成功しました。

「道後アート2015」では写真家の蜷川実花氏が道後温泉本館などでインスタレーションを行った。

2013年12月24日から2014年12月31日まで、愛媛県松山市・道後温泉周辺で1年以上にわたり開催されたアートイベント「道後オンセナート2014」。松山市の調査によると、2014年の観光客(推定数)は2年連続の増加で570万人以上になりました。そして、道後温泉宿泊者数は過去10年で最高の88万7000人、外国人観光客数も2年連続過去最高という記録を叩き出しました。

2014年は空海ゆかりの寺院である四国八十八ヶ所霊場が開創1200年の節目の年であったり、瀬戸内海国立公園指定80周年と瀬戸内しまなみ海道開通15周年を記念した博覧会「しまのわ」が開催されたりと様々な影響があったかもしれませんが、結果、道後への観光誘客に成功することとなりました。

道後温泉が楽天トラベルの「おんな一人旅に人気の温泉地ランキング」やじゃらんの「もう一度行ってみたい温泉地ランキング(中国・四国編)」で1位になるなど、集客・広報効果も想像以上に大きいものでした。それまであまりいなかった客層で、今後ターゲットとしていきたいと想定していたのが、20代〜40代の女性個人旅行客だったからです。地元からも「今の取り組みを継続してほしい」という流れになりました。

1アーティストで街を彩る

ただ、翌2015年は予算として確保できるのが約6000万円と、前年度に比べて2分の1の規模になってしまいました。せっかく盛り上がった機運を逃さずに、少ない予算でいかに灯を絶やさない工夫ができるか考えた結果、「前回のようにたくさんのアーティストに依頼をするのではなく、1フェスティバル1アーティストで1年間のイベントを開催する」というアイデアが浮かび上がりました。

これは、できるだけ予算をかけずに多くの作品を展開するという節約的思考と、一点集中で分かりやすさを狙うという2つの意味がありました …

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