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日本精工100周年 社員参加型プログラムで新ビジョン体感

公開日:2017年9月18日

社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。

「こんなところにNSK」
NSKの製品が日常生活やオフィス、工場など身近なところで活躍している様子を表現したマップ。各工場や海外拠点ごとにカスタマイズしたバージョンもあり、それぞれ現地の社員が制作に参画した。

藤沢工場(神奈川県)のもの。

日本精工の100周年プロジェクトは「次の100年を考える」「社員が誇りを感じる機会にする」という2点を目的とし、2013年に始動しました。同社は100年にわたりベアリング(軸受)のリーディングカンパニーとして、業界標準となるような製品を生み出しています。

「社員の自主的な行動」が課題に

一方、今後の環境変化に対応しさらに発展していくために、「取引先」だけでなく、さらにその先の「社会」全体のニーズに対応していく企業を目指し社員の意識を変える必要がありました。同社は現在30カ国で事業を展開し、国内外の生産拠点は64カ所、販売拠点は120カ所に及びます。「国内外で働く全社員で新ビジョンを共有し、実現に向けて動き出す1年にしたかった」とCSR本部・鈴木健二氏は説明します。

実は今回の周年事業は、1991年に75周年を迎えた際の反省点が起点となっています。当時、企業理念を新たに策定したものの「社員の自主的な行動を引き出す」という課題が残ったそうです。特に海外も含めて拠点が増えた今、理念やビジョンといった言葉を決めただけでは組織は動きません。「100周年ではNSKの未来を担う社員の心を刺激する、“ハートに火をつける” 取り組みが必要でした」と鈴木氏は語っていました。

100周年事業では社内外含めて17におよぶ施策に取り組みました。中でも筆者が特徴的だと感じたのが、以下の3つの仕掛けです。いずれも自社の価値やビジョンを様々な方法で表現した上で、「社員が何かしらアウトプットに参画している」という共通点があります。

(1) 社員のビジョン宣言

100周年の特設サイトに、国内外の社員が一人ずつ新たなビジョンと紐づけた「あたらしい動き」を宣言するコンテンツがあります。自分の行動を表出させ、当事者である認識を持たせています。

(2) こんなところにNSK

世界中のいたるところで暮らしを円滑にしているNSKの製品が、街のどこで使われているのかを一枚絵のマップで表現しています。各工場や拠点ごとにカスタマイズしたバージョンもあり、現場で働く社員が自ら制作に参加しました。制作物は広報宣伝などの部署にお任せとなる企業が多いですが、「自分たちの仕事が世の中にどのように活かされているのか改めて考える」機会とすることで働く誇りを感じさせる効果が期待できます。

(3) SENSE OF MOTION Project

第一線で活躍するアーティストやクリエイターと社員のコラボレーションにより、「あたらしい動き」を視覚化し社員の心を刺激する企画。社員食堂やユニフォームのリニューアル、従業員向けの体操、工場見学ツアー、アート作品などを通じて社員が自ら体感することで、自社らしさを改めて感じることができます ...

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