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元記者&不祥事広報対応経験者が語る、危機対応の極意

公開日:2014年6月26日

企業のリスクが拡大している。冷凍食品への農薬混入、悪ふざけ写真のインターネットへの掲載といった「社内テロ」をはじめ、悪評を受けるレピュテーショナルリスクなども活発だ。これらのリスクは企業業績を直撃し、最悪の場合、市場からの撤退=倒産を招く。あらためて、リスクにどう向き合うかを考察する。

私自身の経験から、不祥事を起こしにくく、リスクに耐えうる企業になるには、ずばり右の点が重要と考えている。これには解説が必要だろう。明確な資料はないものの、企業の不祥事やリスクはトップのリーダーシップの欠如が引き金を引くケースが圧倒的に多い。しかも、それが企業の再生をより困難なものにしているのである。

例えば、自動車のリコール(製品欠陥を国土交通省に届け出て、無償修理などを行うこと)などの製品欠陥については、明らかにすれば膨大なコストがかかり、収益を圧迫する。だからといって、それを放置すれば重大な事故を招く恐れがある。設計部門や製造部門は責任問題になるので、隠したいバイアスが働く。食材偽装なども同様である。メニュー上の表示である芝エビをバナメイエビにし、同じく車エビをブラックタイガーにすれば、コストが低減できる。店舗ごとのノルマを達成するために、現場はそうしたい。

実は総じて、経営トップも現場と同じ思いを共有している。収益を上げたい、トップの地位に長くとどまりたい、できることなら隠せないか,,。その誘惑に負けて隠ぺいを選択したら、組織ぐるみの犯罪となり、発覚すれば企業体質そのものが厳しく問われ、信用は失墜することになる。

ちなみに、「トップは知らなかった、知らされていなかった」という話がよく出るが、そのほとんどはウソである。現場における重要決定は、責任を回避するため、課長は部長に、部長は担当役員に、担当役員は社長に報告する。トップが知らなかったというケースは、証拠を隠滅し、責任を部下になすりつけたと思ってほぼ間違いない。「逃げる、隠す、ウソつく、なすりつける」のトップのもとで、「事なかれ主義」の役員、幹部。その構図が会社をダメにする。

逃げるな、隠すな、ウソつくな

そこで、先ほどの不祥事を起こしにくく、リスクに耐えうる企業にするためのポイントが出てくる。トップは「社会に生き、お客さまに生かされている」ことを社員に徹底して伝える。組織を向かずに、社会やお客さまを向くというメッセージである。これで、従業員の働くベクトルが ...

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