フィンランド大使館の報道官が実践中の「サウナ外交」とは?

公開日:2014年4月01日

サウナで出迎えてくれたのは、フィンランド大使館の参事官で報道・文化担当のミッコ・コイヴマー氏と公式キャラクターの「フィンたん」。手に持つのは本国から取り寄せたサウナ用のバケット。右下に写るレンガ造りのストーブの中の熱せられた石に水をかけ、水蒸気で室内を暖める。

ジャーナリストと裸の付き合い

東京・南麻布にある、木のぬくもり感がいっぱいの上のサウナ。実はここ、フィンランド大使館の中だ。敷地内には、サウナが2つ。1つは職員用、もう1つはゲストを招くためのものだ。ここで、時にはジャーナリストを招き、裸で忌憚のない意見を交わすという。

「2010年に日本にやって来て、すぐに“サウナ外交”を活用しようと思った」と参事官で報道・文化担当のミッコ・コイヴマー氏。サウナ発祥の地でもあるフィンランドには、人口540万人に対して300万ものサウナがある。どの家庭にも、また公共施設にもサウナがあり、世界中のフィンランド大使館にも必ずサウナがある。有名なのはワシントンD.C.にあるフィンランド大使館のサウナ倶楽部。ワシントンポスト紙の報道によれば、150人ものメンバーがいて、サウナでリフレッシュしながら最新のD.C.のトピックスについて情報交換するという。「日本には温泉文化があり、裸のお付き合いという言葉もあります。インパクトもあり、喜んでもらえるのではないかと考えました」。年に4回ほどゲストを招いてサウナを共にし、その後は食事をしながら懇親を深めている。

この記事の続きを読むには定期購読にご登録ください

月額

1,000

円で約

3,000

記事が読み放題!