せっかくおもしろくてユニークな企画を実行したとしても、話題にならなければその施策が世に広まることはない。「魅力的な企画を世の中の目に触れさせるためには、自社の強みを活かした話題化が必要だ」と、地球の歩き方ライセンスチームの半田智志氏は話す。

2024年1月に発売した、エスニック商材を開発する36チャンバーズ・オブ・スパイスとのコラボ商品「世界のカレー図鑑 レトルトカレーシリーズ」。地球の歩き方が発刊していた書籍がきっかけのコラボで、本格的な味わいが話題になった。
『地球の歩き方』はコロナ禍で海外への渡航が制限されたことによって、売上95%減となった。その後、海外旅行のガイドブックが中心だった事業の方針を転換して発売した、コラボ本や国内シリーズ、コラボ商品などがヒットしている。
ブランドへの信頼と意外性のあるコラボ
事業転換の経緯について、地球の歩き方観光マーケティング事業部 ソリューション室 室長代理の半田智志氏はこう話す。
「今まで地球の歩き方といえば、海外旅行という“非日常”をテーマとしたガイドブックを展開する会社でした。しかしコロナ禍を経て、旅行や外食といった“非日常”を楽しむ習慣が減少。それをきっかけに“非日常”の時だけ必要とされるのではなく、…