サステナブル先進国から学ぶ「環境配慮と販促」両立のヒント

公開日:2025年4月28日

  • 大髙良和氏(電通ライブ)

SDGsの目標達成が目前に迫り、日本国内において環境配慮の意識はますます高まっている。それは経営層だけでなく、一般消費者とのコミュニケーションを行うマーケティング・販促担当者の業務においても同様。「サステナブルな工夫」は様々な場面で求められるようになってきた。本稿では、ヨーロッパのサステナビリティ推進事情に詳しい電通ライブ 大髙良和氏が参考にすべきサステナブルプロモーション事例について紹介する。

Returpack/スウェーデン
サステナエンジンはモチベーションアップから

スウェーデンではPantパントと呼ばれているアルミ缶やペットボトルのリサイクルシステムがあります。飲料を購入する際にデポジットが含まれた料金を払い、飲み終わった後はスーパーマーケットや地下鉄コンコースなど、街の様々な場所に設置された専用返却機に容器を入れることでデポジット分が返金される仕組みです。支援団体への寄付も選択できます。

容器を返却すればお金が戻ってくるので、それをお小遣いにするような感覚でこどもたちが積極的に投入しているのが印象的で、返却機に容器を投入するという行為自体も一つのアトラクションとして楽しんでいるようです。買い物という日常的なアクションの中に、サステナビリティに対するモチベーションアップの仕掛けが上手く組み込まれているすばらしい事例だと感じました。スウェーデンの人々は、このような事例を通じて、「飲料容器は廃棄するのではなく返却することが当たり前」「身近な場所で毎日できる小さなアクションが環境に変化をも...

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