2020年に販売を開始したアサヒコの「豆腐バー」。販売開始1年で約1000万本と大ヒットを記録した商品だが、発売当初はまだ誰にも知られていない「新興ブランド」だった。そんな中で流通にどのような売り場提案を行ったのか、同商品の生みの親であるアサヒコ 代表取締役の池田未央氏に聞いた。
ロールモデルを設定してそれをもとに開発・展開
──「豆腐バー」はどのようにして生まれたのでしょうか。
私が豆腐業界に足を踏み入れたのは2018年。その頃は豆腐・油揚げカテゴリ全体の売上が減少傾向にあり、どうにか市場を活性化できないかとアサヒコのみならず、業界全体で考えられていたところでした。
そういった中で幸運にも米国視察の機会があり、アメリカのスーパーでは肉や魚と同じような位置づけで硬い豆腐が売られているのを目にしました。日本でもこのように「豆腐の新しい食べ方」を生み出せないかと考え始めたのが「豆腐バー」誕生のきっかけです。当時コンビニで販売され始めていたサラダチキンバーを見て、同じように豆腐も手軽に摂れる「たんぱく質」の一種として考えてもらえないかと、商品開発を進めていきました。
──流通にはどのように提案していったのでしょうか。
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