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『SPY×FAMILY』企業コラボの舞台裏

データで見る、『SPY×FAMILY』視聴者 タイアップ企画では何を求めている?

  • 後 皓介氏(博報堂DYホールディングス)

企業・ブランドとのコラボレーションが絶えない『SPY×FAMILY』を、ここではデータで読み解きます。どのような視聴者層が多く、タイアップ企画への消費意欲はどの程度持っているのか。博報堂 コンテンツビジネスラボの調査結果から、徹底分析します。

『SPY×FAMILY』アニメ利用層の特徴

①価格コンシャスでタイパ意識が高い若年女性

②最も重要な情報源は自分が信頼をおく“リアルな口コミ”

③推しを親しい友人に広めるコンテンツアンバサダー

コンテンツファン消費行動調査とは

博報堂DYグループでは、様々なコンテンツジャンルの熱心なファンによりコンテンツビジネスラボを組成しました。生活者のコンテンツに関する独自生活者データ開発やデータに基づいたコンテンツヒット研究、ビジネスソリューション開発などを行っています。

コンテンツビジネスラボでは、2010年から「コンテンツファン消費行動調査」を毎年実施してきました。映画やアニメ、マンガやスポーツなど、11ジャンルを横断してファンの行動を調査しています。

本調査では、1万人に対して11コンテンツジャンルの興味・利用・支出有無や内容・金額、利用メディアや利用インターネットサービス、コンテンツ消費意識などを聴取しており、2023年実施調査で13回目です。

今回は、この「コンテンツファン消費行動調査2023」をもとに、『SPY×FAMILY』のアニメ利用層(視聴に加え、グッズ購入やベント等の参加者)の特徴を分析していきます。

コンテンツタイアップを行う企業に好感を持つ時代

調査からタイアップに対する生活者の反応を経年で検証すると(図1)、コンテンツ消費意識として、協賛やスポンサーをしている企業へ好感を持つという生活者は、5年前より増加傾向にあります。タイアップによってコンテンツのファンが企業に好意を持つ、応援するといった可能性が高まっていると言えるでしょう。

博報堂DYグループ コンテンツビジネスラボ「コンテンツファン消費行動調査2023」より、筆者作成。

『SPY×FAMILY』アニメ利用層の特徴とは?

コンテンツファン消費行動調査では、例年「リーチ力・支出喚起力ランキング」をリリースしています。「リーチ力」とは、有料・無料問わず、当該コンテンツを利用した人数を指し、「支出喚起力」とはファンによる、年間の関連市場規模を指しています(図2)

※バラエティ・ドラマ、スポーツ、レジャー施設除く ※支出喚起力:当該コンテンツカテゴリ・ファンTOP5コンテンツベース※支出喚起力:ファン推計人口30万人以上かつ支出n数=10以上のみ掲載。博報堂DYグループ コンテンツビジネスラボ「コンテンツファン消費行動調査2023」より、筆者作成。

『SPY×FAMILY』は、2023年調査で「リーチ力」で2位となり、昨年大ヒットしたコンテンツタイトルだと調査からも言えそうです。さて、ここからは『SPY×FAMILY』アニメ利用層(n=885)が他のアニメ利用層と比較してどのような生活者なのか? を紐解きたいと思います。調査結果によると、『SPY×FAMILY』アニメ利用層は、以下の3つの特徴が読み取ることができました。

1.価格コンシャスでタイパ意識が高い若年女性

2.最も重要な情報源は自分が信頼をおく“リアルな口コミ”

3.推しを親しい友人に広めるコンテンツアンバサダー

これらを、順を追って見ていきます。

価格コンシャスでタイパ意識が高い若年女性

(図3)は、当ラボが作成した『SPY×FAMILY』アニメ利用層のプロファイルシートです。デモグラフィックデータでは、若年女性層利用が高く(女性10-30代 +5.7pt)。

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この記事が含まれる特集

『SPY×FAMILY』企業コラボの舞台裏

2022年4月にテレビアニメ放送を開始した『SPY×FAMILY』。2023年12月には映画も公開し、企業とのコラボレーションも盛り上がりを見せています。そんな『SPY×FAMILY』は、企業とのタイアップ施策も多く、まさに引っ張りだこ。キャンペーンに起用すれば、必ずと言っていいほど売上が好調だという声が聞こえてきます。今号では、いま、IPコラボ界で最もアツい『SPY×FAMILY』にフォーカス。性別問わず、子どもから大人まで幅広い世代の心と消費を動かし、『SPY×FAMILY』が企業からも生活者からも愛される理由をひも解きます。