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ヒット商品に学ぶ 心を動かす価値の本質

そのひと手間が体験価値に ヒットの兆しをみせる「わざわざグルメ」

  • 本間 久美子氏(ぐるなび)

コロナ禍を経て、外食需要が戻りつつある。いかにして人を呼び込むか、悩んでいる店舗も多いのではないだろうか。そうした中、ヒットの兆しを見せているのが「わざわざグルメ」と呼ばれるジャンルだ。「ぐるなびリサーチ部」でトレンド情報を発信する本間久美子氏にその背景を聞いた。

20代が注目する「わざわざグルメ」とは

──「わざわざグルメ」とはどのようなものでしょうか。

「わざわざグルメ」とは、飲食店で来店客自身が料理を仕上げたり、ドリンクを作ったりするなど楽しみながら体験できるグルメのことを指しています。外食でありながら、最後のひと手間は自分自身で“わざわざ”仕上げなければならないことから、こうした体験型グルメのことを「わざわざグルメ」とネーミングしました(図1)。

図1 「わざわざグルメ」とは
「わざわざグルメ」とは、飲食店で来店客自身が料理を仕上げたりドリンクを作ったりするなど、楽しみながら体験できるグルメ。後述の調査では、全体で約半数が「食べてみたい」と回答している。

具体的な例を挙げると、「地層のように盛り付けた食材を混ぜ合わせることで完成するポテトサラダ」、「好みの食材をフライヤーで揚げる串揚げ」、他にも「熱せられたプレートで自分好みの焼き加減にするハンバーグ」なども「わざわざグルメ」にあたります。

当社で行った調査では、特に20代が「わざわざグルメ」に対する関心が高く、6割もの人が食べてみたいと回答し、実際に4人に1人は「わざわざグルメ」を食べた経験があります(図2、図3)。このような結果から、「わざわざグルメ」はさらに注目される領域になるかと思います。

図2 「わざわざグルメ」を食べてみたいと思いますか。(%)

図3 「わざわざグルメ」を食べたことはありますか。(%)

調査期間:2023年2月3日~5日
調査対象:全国
調査方法:Webアンケート
回答者:20代~60代のぐるなび会員1000名

コロナ禍明けの外食では「非日常」体験が求められる

──どのような...

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機能性はもちろん価格以上のお値打ち感、「コスパ」への対応が求められる小売の現場。しかし、機能性はコモディティ化し、激しい価格競争が繰り広げられる中で、改めて見つめ直すべきは「消費者は『何に』対して対価を支払うのか?」という、求める価値の明確化にある。ヒットした商品を分析し、現代消費者が機能・価格だけではなく、「お金を払いたくなるもの」の正体を解析する。