協賛企業から出される商品・サービスのプロモーションについての課題解決策となるアイデアを企画書形式で募集する「販促会議 企画コンペティション(販促コンペ)」。昨年9月、応募総数4013本の中から第14回のグランプリに輝いた「オセリポ!」について、制作者の迫氏、松沢氏、久松氏の3人に、企画が生まれた背景や制作の裏側、受賞後の変化について聞いた。

左から
クリエイターズグループMAC
アートディレクター
松沢洋祐氏
建築設計職、広告制作会社のデザイナー、医療関係企業のインハウスデザイナーを経験し、現職に至る。Metro Ad Creative Award 2019デザイン部門準グランプリ、交通広告グランプリ2017企画部門最優秀部門賞。あんこ好き。
パナソニック
デザイン本部 未来創造研究所
デザインコンサルタント
迫 健太郎氏
パナソニックで家電の工業デザイン、未来洞察に基づくビジョン開発、企業ブランドの広告クリエイティブの3領域を経験。現在は横断的な商品・サービスの開発に携わる。受賞歴にiF DESIGN AWARD、Red Dot Award、Tokyo Midtown Awardなど。九州大学芸術工学部卒・同大学院修士課程修了。
パナソニック
オペレーショナルエクセレンス
ブランド・コミュニケーション部門
兼 クリエイターズグループMAC
久松 葵氏
高校時代に日雇い工場やパン屋で働きながら学費を捻出。慶應大学を卒業後パナソニック入社。出向先のクリエイターズグループMACにて企業広告の制作を担当。2021年Creative AD コピー部門グランプリ、フジサンケイグループ広告大賞 優秀賞受賞。趣味は友人とK-POPを踊ること。
初めてのチームでグランプリ獲得
──まずは受賞、おめでとうございます。
3人:ありがとうございます。
迫:実は今回の販促コンペが、この3人で取り組んだ初めてのコンペになります。新しいチームでやるときは初回が大事だと思っています。楽しくやることも重要ですが「最初だからこのくらいでいいや」という考えはなく、最初の結果が良ければ次の挑戦にも意欲的になります。ただ、いい結果は追い求めていましたが、まさかグランプリまで獲得できるとは思いませんでした。
松沢:実は、私のキャリアのスタートは広告ではなく建築設計でした。リーマンショックを機に独学でグラフィックに転向し、インハウスデザイナーなどを経験。現在のクリエイターズグループMAC(パナソニックグループの広告制作会社)で3年ほど前からアートディレクターとして活動しており、パナソニックから出向してきた迫さんと久松さんに出会いました。2019年のMetro Ad Creative Awardの私の受賞作を見た迫さんが声をかけてくれて「いつか一緒に仕事がしたい」と話していたのですが、ようやく今回一緒に取り組むことができました。
久松:私は4年前、パナソニックに入社してすぐに宣伝会議の「コピーライター養成講座」に通っていました。そこで販促コンペのことを知り、1人で応募したのですが、箸にも棒にもかかりませんでした(笑)。今回、チームで取り組んでみて...