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『桃鉄』新作は時代にマッチした進化でヒット!? 『短くて濃い』体験が人を動かす

  • 杉浦 充(ADKマーケティング・ソリューションズ)

累計販売本数300万本を達成した『桃太郎電鉄〜昭和 平成 令和も定番!〜』(桃鉄)。本作から導入されたオンラインプレイと、既存システムでもある「桃鉄3年決戦」。この2つが生み出した“短くて濃い体験”について考察します。

コナミデジタルエンタテインメントのプレスリリースより。

『桃太郎電鉄〜昭和 平成 令和も定番!〜』

2020年11月19日にKONAMIから発売されたNintendo Switch専用ソフト。1988年に第1作が登場して以来、30年以上にわたり幅広い年代の方々に楽しまれているボードゲーム(すごろくゲーム)。

コロナ禍で売上が伸びたとされるゲームは数多くありますが、2020年11月に発売された『桃鉄』もその1つでしょう。サイコロを振って日本全国を駆け巡る“定番すごろくゲーム”の最新作ですが、その累計売上本数は計300万本を突破。『桃鉄』自体は30年以上続く人気シリーズではあるものの、4年前に発売された前作の売上本数は約42万本※1であることを考えると、特に今作は驚異的なヒットであると言えます。

※1 ファミ通調べ

数々の要因がヒットを生む

ヒットの要因として、①シリーズ初のオンライン対戦が導入されたこと、②ゲーム実況映えするタイトルであり、YouTubeを中心として情報が広がっていったこと、③長年続く定番ゲームであったこと(過去の桃鉄を遊んでいたユーザーが親となり、親子で遊ぶことができたこと)⋯⋯など様々な要因が考えられます。①はコロナ禍の「おうち時間」での需要という観点でわかりやすい要素ではありますが、それだけではなく、①〜③全てがうまく噛み合い、このような驚異的なヒットを生んでいると思います。

本作で進化した「桃鉄3年決戦」

その中でも、今回は①のオンライン対戦が加わったことや、昨今のゲーム実況文化によって、「桃鉄3年決戦」というモードが劇的な進化を遂げたことも大きな要因であると感じます。

「桃鉄3年決戦」とは、ゲーム内の時間で最長99年間を遊ぶ通常モード(所要時間40時間程度)ではなく、3年間を遊ぶ特殊モード(所要時間1〜2時間程度)です。時間が短いといっても、「ゲーム内の金額のインフレ率が400%で開始」「キングボンビーが1年目から出現する」など、しっかりと盛り上がりがつくられる仕様になっており、言うなれば“短くて濃いゲーム体験”ができるモードです。

この「桃鉄3年決戦」は一部の過去シリーズにも存在はしていたのですが、時代に合わせた進化を遂げ、本作の...

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