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ECで巣ごもり消費にどう切り込む?

「サイクルベースあさひ」、店舗とECの連携で価値を生む

「サイクルベースあさひ」の名称で自転車専門店を展開するあさひ。1997年と早い段階からECを行ってきた。店舗とECを連携している同社の取り組みを聞いた。

ヘビーユーザーに向けたEC販売

──コロナ禍において、自転車の市場はどのような状況でしょうか。

新型コロナウイルスで電車など公共機関での移動が自粛され、自転車にシフトした方が多くいます。スポーツ自転車が人気があるイメージがあるかもしれませんが、電動自転車も売れてきています。

意外だったのは子ども用の自転車の好調です。子どもが密になって遊べないので、親と一緒に自転車でお出かけをして遊ぶ行動が生まれているようでした。

緊急事態宣言で外出自粛になった際は需要が落ち込みましたが、解除された月を皮切りに、需要が伸びました。それが今も続いている状態です。絶対数があるため、このままずっと上振れしていくことはないので、その備えはする必要があると考えています。

──これまでのECでの販売の経緯についてお伺いできますか。

1997年10月に他社に先駆けてECを始めました。ウェブ上に「サイクルベースあさひネットワーキング店」をオープンしたのです。

長くチェーンストアを展開していましたため、来店されるのはエントリーユーザーと呼ばれる、今から乗り始める方が主な顧客層でした。そのため、ハイエンドなものを求める趣向性が高いヘビーユーザーの取り込みはできていませんでした。スペースが限られた店舗では、マニアックな自転車や部品を在庫としてストックしておくということが難しかったのです。

ヘビーユーザーにどうやってお客さまになってもらうのか、という課題の解決策がネットでの通販でした。主にパーツアクセサリー(PA)、専門用具を販売。店舗の広さを気にすることなく、幅広い商品を取り扱うことが可能になりました。さらに、未出店のエリアにいる方にもリーチできるのも、大きなメリットです。そして、ネットユーザーとの接点であるメルマガ、ブログもヘビーユーザー向けのコンテンツを提供していきました。

当初は競合がいない状況でしたが、そこから競争が激化。競合他社や、個人、海外通販(越境EC)などが参入し、価格競争に陥りました。ヘビーユーザーの方は知識があるので、接客で知るというよりは、欲しいものを決めている「指定買い」で一番安いところで買ってしまうのです。

店頭受取というアイデア

──そこからどのような対策を行ったのでしょうか。

独占だった状態からシェアを奪われ始めたので、社内で対策を議論しました。安売り合戦では全国に店舗がある大手の強み、ブランド力もうまく生かせない。そこで、価格以外で魅力を出せないかと考えて生まれたのが、ネットで注文した自転車を店舗で受け取りができるサービスです。きっかけとしては、お客さまからのレビューです...

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コロナ禍で加速した消費者のオンラインシフトにより、ECでの支出が増加しました。そのため、今まで店舗でしか販売をしてこなかった企業も多く参入をしている状況です。しかし、ただECサイトを立ち上げただけで売上が上がるものではありません。そこで本号では、ECを実施している企業へのアンケート、取材を踏まえて、ECでどうやって商品・サービスを販売していけばいいのか、今後の方向性について探っていきます。