家業の「プランター」を再定義 誰もが楽しく野菜を育てる社会に

公開日:2020年9月29日

  • 芹澤孝悦氏(プランティオ)

プランターとテクノロジーを掛け合わせた開発を行うプランティオ。祖父の考えに影響を受け、新たなプランター開発に挑み始めたCEO芹澤氏。AI・IoTで野菜づくりを変え、食の民主化を目指している。

プランティオは「みんなでたのしく野菜を育てる世界へ」をビジョンに掲げ、シェア型のIoTコミュニティファームや、野菜を育てる人をつなぐアプリやウェブサイトを展開している。今夏には、野菜の育成状況などをAIで管理できるIoTプランターやセンサー内臓デバイスをリリースする。かつて1949年にプランターを発明したのは、CEO芹澤氏の祖父だった。

野菜を育てる人同士でつながるアプリやウェブを提供している。

プランター開発のきっかけ

芹澤氏はITベンチャーを経て2008年、家業であるセロン工業に入社した。ある時、祖父の手記に出会い、祖父がプランターのことを「いのちのゆりかご」と表現していたのを知った。

芹澤氏は「プランターは10対1の割合で土と水が入りますが、これは実際の地層と水脈の割合とほぼ同じ。また、土に水と空気をきちんと循環させる仕組みを備えています。祖父は、いわば自然環境を人為的に小さく再現したのです。戦後4年目の時代に、祖父は単に...

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