3月に新駅舎に生まれ変わったホットスポット“原宿駅”の目の前に6月にオープンした複合施設「WITH HARAJUKU」(NTT都市開発)。3密を避けつつ集客するための工夫や、施設の展望を聞いた。

立地はJR原宿駅の目の前。2020年1月にオープンしたアットコスメ最大の旗艦店「アットコスメ トーキョー」(右手前)と隣り合う。
6月5日に原宿駅前にオープンしたWITH HARAJUKU(NTT都市開発)は、「未来を紡ぐ“たまり場”」をコンセプトにした複合施設。IKEAの日本初の都市型店舗やユニクロの「StyleHint」専用売り場の展開で話題になった。
ただ、オープンまでの道のりは長かった。新型コロナウイルスの影響で予定していた4月25日の開業を1カ月以上延期。その間、施設内の感染対策を徹底し、オープニングプロモーションも最低限に減らした。
カルチャーが生まれる場所に
WITH HARAJUKUは、正面入り口から入った風が、地下2階・地上3階の商業エリアを抜けるように設計された開放的な空間が特徴。同社商業事業本部 商業事業部の渡辺真弓氏(営業・MD担当 担当課長)は、「原宿はストリート文化が浸透しているエリア。この施設もひとつの“道”と捉えていただき、ぶらぶらと散歩する感覚で利用してもらえれば」と話す。
立地は若者に人気の「竹下通り」とラグジュアリーな店舗が並ぶ「表参道」の中間。そのためターゲットは若者に寄せすぎず、老若男女が落ち着ける場所を目指している。原宿には比較的少ない飲食店を誘致し、腰を下ろして休憩できる空間を用意した。
また、「原宿から世界に向けて独自のカルチャーを発信する」を掲げ、施設を訪れた人どうしのコミュニケーションの促進も意識している。そのため...