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広がるオンライン接客 「非接触」の販売促進手法

ドラッグストアでDX強化 混雑状況や購買動向をAIで分析

札幌市を中心にドラッグストアなどを展開するサツドラホールディングス。新型コロナ禍では来店客数などを感知するAIカメラの導入で話題になった。代表取締役社長 富山浩樹氏にAIを活用した未来の店舗構想について聞いた。

サツドラホールディングス 代表取締役社長 富山浩樹(とみやま・ひろき)氏
北海道札幌市出身。札幌大学経営学部卒業。1999年4月ダイカ(現あらた)入社、2007年10月サッポロドラッグストアー入社。2009年業務改革推進室長、2010年営業本部長、2011年取締役、2012年常務取締役、2015年5月代表取締役社長。2016年8月にサツドラホールディングスを設立し、代表取締役社長に就任。

インバウンドの減少で打撃

──新型コロナの影響でマスクや衛生用品の需要が高まる一方で、インバウンド需要に特化した店舗は休業や閉店の対応をしています。

ドラッグストア「サツドラ」の既存店は好調で営業利益率も改善しています。ただ、インバウンド消費がゼロになったので、その打撃は大きいです。当社は近年、インバウンドに特化した店舗の出店を強化してきましたが、2020年5月期は不採算店舗を5店舗閉店することとなり、翌期の出店計画も練り直す必要が出てきました。

また、グループのシーラクンスが運営するプログラミングスクール「D-SCHOOL北海道」や、サッポロドラッグストアーが運営する個別指導フィットネス「スマートウェイ」も休業状態が続いたため、オンライン授業に切り替えました。

店舗
店舗入り口には感染予防のためのルールを掲示して告知。店内のポスターでも、来店客どうしのソーシャルディスタンスを取ってもらうための呼びかけを行っている。

AIカメラ80台で実証実験

──コロナ禍ではAIカメラが活躍していますね。

4月22日から店内の「3密」を防止するために、AIカメラを導入しました。店舗の入り口に設置したカメラで来店客の数やマスク着用の有無を感知するとともに、デジタルサイネージに混雑度を青・黄・赤色の3段階で示しています。6月10日現在4店舗に導入済みで、6月末以降に100店舗導入を予定しています。

6月10日からは、サツドラ北8条店(札幌市)で、性別や年齢層まで識別し、来店客の購買動向を分析できるカメラを導入して実証実験を行っています。約1700平方メートルの店内に、AIカメラ80台と、カメラを搭載したデジタルサイネージ40台を設置しています。将来的にはサイネージに表示する広告を、前を通るお客さまの属性によって変えることができる仕組みなども取り入れる予定です。

AIカメラは、元々サツドラホールディングス(HD)が資本提携するAIカメラソリューション事業のAWL(アウル)とともに開発を進めていたものです。今回はAWLほか北海道大学発のベンチャー企業とともに共同開発しました。きっかけは3月に社内で実施したハッカソン(短期間に集中的に開発作業を行うイベント)。約2週間でソリューションの提案があり、その3日後にはサツドラの店舗での導入が始まりました。

段階的に実験する時間はなかったので、すぐに試験導入しました。DXのスピードは、新型コロナで一気に加速したと感じています。チェーンストア業界の意識も変わったのではないでしょうか。

AWLは...

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コロナ禍でものの売り方や、店と人との関係性や距離の取り方が変化している今。Eコマースやオンラインでのコミュニケーション手段が広がり、店頭でも従来の人的接客に代わる販促のためのテクノロジーを本格的に追求する動きがでています。今後求められる "非接触(タッチレス)"を前提としたサービス変革とともに、顧客満足度も高めていくための戦略に迫ります。